[読み] ゆうち
[路線] JR北海道 宗谷本線
[隣駅] 兜沼(5.4km)←勇知→(8.3km)抜海
kmは営業キロ
[位置] 北海道稚内市抜海村字上勇知
45.259243, 141.685274
[路線] JR北海道 宗谷本線
[隣駅] 兜沼(5.4km)←勇知→(8.3km)抜海
kmは営業キロ
[位置] 北海道稚内市抜海村字上勇知
45.259243, 141.685274
宗谷本線勇知駅は2024年で開業100周年となる歴史ある駅である。北海道稚内市にあり、最北の車掌車改造待合室のある駅である。待合室の外壁は化粧され、今後の末永い使用をを期待させてくれる。
勇知駅は稚内市南部に位置し、小高い丘に囲まれた土地にある。
南稚内5:25発の一番列車に乗って勇知駅を目指す。宗谷本線でお馴染みのキハ54が2番ホームへとやってきた。
南稚内からは私を含め2名が乗車した。休日ということもあってか、車内は鉄分を含んだ旅行者4名のみで南稚内駅を出発した。
南稚内からの乗車整理券を写真に残す。この写真は、勇知駅100周年カードをもらうために必要なのだ。整理券は下車時に回収されてしまうため、記念という目的もある。
南稚内~抜海は宗谷本線のハイライトとも呼べる区間で、運が良ければ利尻山の美しい姿を眺められる。この日は晴天で、その見事な山容を捉えることが出来た。列車は速度を落として車窓を堪能できるようサービスをしてくれたようだ。
朝霧の漂う北の大地をキハ54が駆けていく。途中の抜海駅構内が近づいていることを知らせる信号が見えてきた。実に清々しい車窓が続いてく。
抜海駅のY字分岐を左に入り2番線に入っていく。この2番線は2024年9月24日から使用停止となってしまった。この日は9月23日で最後の2番線営業日であった。抜海駅からは5名ほどが乗車した。
抜海駅を出て、列車は勇知駅へと南下していく。運賃表示器を確認し、南稚内からの運賃440円を準備して下車に備える。
勇知駅を示す標識が現れた。湾曲した線路の先に勇知駅がある。元はY字ポイントのある交換駅であったようだ。
下車したのは私一人。キハ54は2脚のエンジンを唸らせてグングン加速していく。宗谷本線ではお馴染みの光景である。
ホームから稚内方を眺める。架線が無く、緑の中に延びていく線路はローカル線の良き景色かな。
勇知駅の駅名板は新品かのように大変綺麗であった。隣駅として記載されている抜海駅は、惜しくも2025年春を以て廃止の見込みで、いずれは「ばっかい」のところにシールが貼られてしまうだろう。
勇知駅の待合室内は非常に綺麗で、クモの巣や虫の類いを一切みない。今まで訪問した車掌車待合室で最も快適な駅であった。地元の方々が丹念に清掃してくれているのだろう。100周年を祝う飾り付けがされており、駅が大事に使われていることがわかる。向かって右側のドアはトイレで、外に出ずとも利用できる冬でも利用しやすい構造となっている。
こちらは待合室入口側。過去の勇知駅の写真などが所狭しと飾ってある。
入り口近くには、駅ノートがある。書き込みはお隣の抜海駅に比べて少ないものの、訪問者の思いが率直に伝わってくる書き込みが多々見られた。
勇知駅にやってくる列車は下り3本、上り4本。少ない本数とは言え、通学には使いやすい時間に設定されている。
1924年に開通という非常に歴史のある勇知駅。
待合室の前には色とりどりの花が絢爛に咲き誇っていた。ここまで綺麗に咲かせるのは丁寧な手入れあってこそ。地元の方の尽力の賜物である。
6時前の朝日を受ける勇知駅。この駅での滞在は大変心地よく、快適であった。
駅からメインストリートへ出ると、ガソリンスタンドや郵便局などがあり、集落として比較的大きいことがわかる。勇知にはスキー場もあり、何と無料でリフトに乗ることが出来るようだ。20分ほどの滞在を終え、次の目的の抜海駅へは徒歩で向かう。7.9kmの道のりを1時間強で進む予定だが、果たして成せるのか。小走りで道路を進み始めた。
普通運賃で乗車し、勇知駅訪問のエビデンスとなる写真を送ると稚内市から開業100周年のカードをもらうことができた。中々良いデザインでとても良い記念になった。