2022年1月22日土曜日

小松川駅

[読み] こまつかわ
[路線] JR東日本 北上線
[隣駅]   黒沢(5.3km)←小松川→(2.0km)平石
kmは営業キロ
[位置] 秋田県横手市山内小松川字中田谷地(なかたやち)

北上線北部の3駅を巡る旅、最後は小松川駅への訪問となった。矢美津駅から路線バスで相野々駅そばの土淵バス停まで行き、そこから4.4kmを歩く行程を組んだ。この時履いていたのはくるぶしまで覆うハイカットのシューズ。急ぎ足で進む雪道にしては不完全な装備であった。雪が靴の中に入り、それを取り除きの繰り返しつつの行軍となり、思うようには進めない駅へのアプローチ。苦労して到着した小松川駅は雪化粧された駅が非常に美しく、静粛で3駅の訪問で最も印象に残る駅となった。

小松川駅は国道107号線から黒沢川を渡った先にある。国道は県境近くで交通量が少なく、また駅自体も国道から離れているので極めて静粛である。

矢美津駅近くの皿木から乗車したバスを土淵で下車する。乗車した皿木バス停は暗く、乗車する自分を運転士の方が見落とすのではないかと冷や冷やしていた。やってきたバスに対しスマホのライトを振り回して存在をアピールすると、幸いにもドライバー氏がそれに気づき、少し通り過ぎたところで停まってくれた。そもそも帰宅時間に横手市街から逆方向へ向かうバスに途中から乗ってくる事の方が少ないだろう。

皿木から国道107号線を徒歩で進む。その途中、先に訪問した平石駅の脇を通る。107号線の交通量は少ないとはいえ、路側帯や歩道に雪があるので、中々歩きにくい。自動車が来たら停まって避けるを繰り返しつつ、小松川駅へと歩みを進めた。初めて歩く場所でしかも暗いとくれば、実際の距離以上に遠く感じるもので、まだかまだかと思いつつ前進した。

途中小走りを含めつつ、皿木バス停からの4.4kmを51分で歩き、19:43に小松川駅へと到着した。幸いにも19:44発横手行きの発着に間に合い、撮影することが出来た。

雪のちらつく小松川駅は静粛で、僅かに川のせせらぎの音が聞こえる。線路脇の雪の量は県境に近いことを感じさせる。

小松川駅の駅名標。11月とは思えないほど雪が付着していた。

こちらが小松川駅の待合室。平石駅矢美津駅と比べると大きい。利用者はこちらの方が多かったのだろうか。

待合室入り口に掲げられた駅名標は紙印刷をイレパネに入れたもののようで、中々独特で面白い。

待合室に入るとスコップ2個、スノーダンプが備えられていて、ここも平石矢美津同様に冬への備えがしっかりと成されていた。

さらには、除雪機も置いてある。待合室内側面と背面には大きな掲示板がある。

矢美津駅と同じく、小松川駅にもトロッコの模型が展示されている。何かこの地域に因んだものなのだろうか。

小松川駅の運賃表。平石駅150円、矢美津駅210円の表記が見られるのも2022年3月ダイヤ改正まで。

駅の目の前にある踏切。到着時よりも降雪が激しくなってきた。踏切板の轍と轍の間には結構な雪が溜まってしまっている。

踏切の点滅ライトには傘が掛けてある。この傘を支えるためか、ライトの周りには4方面の支持材が備えられていた。

駅へのアプローチ道路。写真のオレンジ色は、恐らく国道107号の街灯であろう。駅は一段高いところにあり、黒沢川を渡ってから上り坂をあがると線路と駅がある。

踏切を渡ってホームの逆側から小松川駅を眺めて見る。時折降る雪の激しさが感じられる写真となった。このときカメラのレンズには水滴がついてしまい、防水機能を持たない私のカメラを扱うには一苦労であった。

20:26、乗車予定の最終北上行きがやってきた。雪でぼんやりと滲んだような前照灯の光が普段よりも広がって見えている。

最終北上行きは2両編成で、乗客は5名であった。降りる客は無く自分一人が乗車して、この駅を後にした。

小松川駅からの乗車証明書。

予定通り北上行きに乗車し、ホッとしたところで遅めの夕食をとる。この日の夕食は秋田駅で買った花善のとりめし。私の大好きな駅弁である。開封すると昔と変わらず玉子、鶏肉、炊き込み御飯が現れ、寝台特急あけぼのの車内で食べた思い出が甦る。寒いところの滞在と移動を繰り返してきたためかご飯が少し硬くなっていたが、やはり味付けは最高、特に炊き込み御飯と鶏肉の相性が抜群であった。

終点北上駅へ到着したキハ100-42。県境を越えて北上へ近づくにつれ雪が減り、北上駅では全く雪がなかった。平石駅矢美津駅、小松川駅の3駅訪問の旅が終わった。この中では小松川駅と平石駅の印象が残っていて、特に小松川駅が良かった。折りを見て今度は昼間の時間に北上線の鉄旅をしてみたいものだ。


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