留萌本線北一已駅は深川から一駅目にある棒線駅である。駅名は「きたいちやん」と読むのだが、ついつい「きたいチャン」と読んでしまっていた。深川駅でこの駅までの往復切符を買おうとしたとき、「きたいチャンまで往復切符をお願いします」と窓口氏に伝えたら「”きたいちやん”ですね」と、はっきりと名称を答えていた。難読駅である。
この駅には木造駅舎が残っている。wikipediaを見ると、深名線の宇津内仮乗降場から駅舎を移設したとのこと。仮乗降場に駅舎があったのだろうか?と疑問に思ったのだが、この仮乗降場は元々有人駅であった宇津内駅が降格したため、駅舎を持っていたようだ。となると、北一已駅の駅舎は宇津内駅が開業した昭和16年に建造されたものなのかもしれない。
雪原にポツリと佇む北一已駅。
静かで良い雰囲気を保っている。
深川駅と秩父別のほぼ中間に位置する。
周囲は広大な田畑が広がっている。
深川駅から留萌本線に乗車する。
車内は帰宅する学生さんで盛況であった。
いよいよ北一已駅へ降りるときがやってくる。
下車して慌てて撮影したキハ54 505。
車体が斜めに写ってしまった。
降りたのは私一人であった。
列車は闇夜へと消えていく。
こちらはホームから見た深川方の様子。
はるか遠くに街の灯りが見える。
こちらは留萌方面。
レールの先は真っ暗である。
秩父別までの間はしばらく田畑の間を走るようだ。
これがホームから見た北一已駅舎。
何とも良い雰囲気である。
木造駅舎にホーローの駅名板が良く映える。
駅舎の壁面は化粧板が張られている。
駅舎からホームを見上げる。
この日は月が綺麗に見えていた。
この日は晴れており、月と雪と駅が良くマッチしていた。
駅前はご覧のとおり、何もない。
道路を左手にいくと数軒の民家がある。
比較的新しい建物と思える民家はあるのだが、
灯りは点いていなかった。
駅舎の中は、あまり更新の手が加えられた感じはせず、
昔のままの雰囲気が残っている。
ベンチが木製であるというのがまた嬉しいところだ。
ローカル駅には欠かせない駅ノート。
一通り写真撮影を終えて、列車を待つ間、
駅ノートを見るのが楽しみな時間となる。
深川駅から210円区間と決して遠くない。
駅に掛けてある時計にはきたいちやんの駅名標が貼ってあった。
一時間ほどの滞在後、私が乗る上り列車がやってきた。
寒い日であったので、列車の到着が待ち遠しかった。
今回は夜の訪問となったが、雪化粧した駅舎は夜でも美しく、充実した時間を過ごすことができた。今度は夏期か昼間に来てみたいものだ。
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深川駅へ戻ってきた。
深川駅には中線を挟んでキハ54が並んでいた。
このような光景が今まで見たことがなかったのでついつい撮影。