私が訪問したのは冬期で、木造駅舎が冬晴れの中、凜と佇んでいた。
塩狩駅は旭川から宗谷本線を北に30キロ弱。
駅のそばには三浦綾子さんの旧宅である塩狩峠記念館と
ユースホステルである塩狩ヒュッテがある。
2台エンジンを積んだ強力な脚を以て峠を登るキハ54 529。
カーブの先に場内信号が見えてきた。
間もなく塩狩駅である。
駅は峠のサミットにある。
うなり続けたエンジンがホッと一息つくかのように
鳴りを潜める。
駅に到着したキハ54は息を整えているかのようだ。
下車したのは私一人であった。
対向ホームには交換待ちをしていた旭川行きが
出発を待っていた。
構内踏切を通過していく旭川行き快速なよろ。
乗客は多いようだ。
排気ガスに含まれる水蒸気が寒さで
湯気となっている。
やがて私を降ろした下り列車も
静かに出発していった。
さすが峠のてっぺんとあってか、雪の量は多い。
駅名標が雪に埋もれようとしていた。
駅舎はホームから少し高い所にある。
雪かきは綺麗にされていた。
駅舎の屋根からはたくさんのつららが垂れていた。
この時の気温はマイナス7℃。
北海道としては決して厳しい寒さではない。
陽が出ていたこともあり、寒さは感じなかった。
待合室の窓には氷の結晶が現れていた。
何とも綺麗な造形である。
何とも綺麗な造形である。
待合室は比較的広い。
保線関係の業務用部屋とを結ぶ煙突が
部屋を暖めてくれる。
ご多分に漏れず私も記録を残す。
カフェの他に宿泊もできるようだ。
寒いときに暖まるランチや珈琲をとれたら
実によいだろうと思う。
東六線駅へ行ってくるプランなども
書かれているあたり、
鉄人の利用が多いのだろうと想像する。
ここへ宿泊してラッセル車の撮影などしてみたいものだ。
この通路は先の分岐器まで続いているようで
保線の方々が路を拓いたようだ。
長野さんへ向けて合掌した。
ここで道北バスに乗り、名寄を目指す。
このときは営業していなかった。
雪かきがされていなかったことから、
季節営業なのだろうか。
もしかして早くバスが来たのかとも思い
少々焦ったのだが、無事に乗車することができた。
このバスに乗り、塩狩峠を後にした。