※羽帯駅は2017年3月16日を以て廃止されました。
羽帯駅は帯広から西に25kmほどの場所にある。
周囲は畑作地帯で十勝平野らしさを
体現したかのような駅だ。
周囲は畑作地帯で十勝平野らしさを
体現したかのような駅だ。
帯広駅からの普通列車に乗って40分弱。
高校生を満載した3両編成のキハ40が、
羽帯駅へと到着する。
羽帯駅へ降り立ったのは私一人。
乗車客がいることを期待したが、それは無かった。
最後尾はラッキーなことに777番であった。
タラコ色のキハ40に遭遇するだけでも幸運であるのに、
未更新車の777番に乗車できるとは、さらに幸運である。
そろりそろりと発車していくキハ40。
タラコ色が雪を被った日高山脈の遠景に映えている。
駅の目の前にあるのは学校通り踏切。
この道路沿いには学校があるのだろうかと
地図を確認してみたのだが、それらしきものはない。
昔は学校があったのだろうか。
羽帯駅の全景。
この駅は仮乗降場に出自を持つものではないようで、
設置時から旅客駅であったようだ。
そのためか、ホームは3両分ある。
学校通り踏切が鳴り始め、慌ててホームへと戻る。
やってきたのは帯広行き普通列車。
普通列車といえど、この列車は羽帯駅を通過する。
この日の爽やかな雰囲気とキハ40北海道色が
良くマッチしていた。
この辺りは直線で、また線路も高規格であるためか、
高速で通過していった。
あっという間に小さくなっていくキハ40。
小さな待合室はトタンで化粧された木造のもの。
ホームはコンクリート製である。
待合室からホームを照らすランプ。
味わいのある形状のランプの腕。
待合室には木製のベンチがある。
中は綺麗に掃除されていて、とても快適である。
ベンチの端には駅ノートがある。
静かな羽帯駅に穏やかな陽が差し込む。
窓枠は昔ながらの木製のもの。
ホームの裏手へ廻ってみる。
待合室は裏手から2本の木材で支えられていた。
この辺りは日高山脈から吹き下ろす風が強い。
こういった補強は心強いものだ。
次の列車まで時間に余裕があったので、
駅周辺を散策してみる。
5分ほど歩くと美しい景色に巡り会えた。
白樺に囲まれた一本路。
このような景色をフォトジェニックシーナリー
というのだろうか。
駅へと戻る途中には綺麗に整備された畑が
出迎えてくれた。
時刻通りに新得行き列車がやってきた。
スーッとジェントルな音と共にブレーキ圧を
コントロールしながら、そろりそろりと停車する。
この列車に乗車して羽帯駅を後にした。
降りる利用客はなく、乗車したのは私一人であった。