留萌本線朱文別駅は、留萌~増毛にある板張りホーム駅である。
緩やかな曲線と板張りホームというのは実に絵になる。
味わいのある待合室もあって、訪問する価値は高い。
周囲には民家と国道があり、秘境感は乏しいが、
単行気動車の似合うのどかな雰囲気をまとった駅である。
※2016年12月5日を以て廃止されました。
朱文別駅の全景。
短いホームとこじんまりとした待合室が旅人を迎えてくれる。
夕暮れ時の叙情的な雰囲気がとても良い。
朱文別駅は増毛駅の2つ手前にある。日本海は目と鼻の先である。
列車内から見た朱文別駅。
これから降りようとする板張りホームの出現に気分が高揚する。
朱文別駅へ到着したキハ54 503。
ホームはドア一個分しかない。
草むす線路を増毛へ向かっていく、キハ54。
列車が去った後のホーム。
駅名板に垂れた錆汁の跡は涙のようだ。
日本海に近いせいか錆が目立っている。
踏切から見た留萌方の線路。
海沿いの地形に沿ってカーブを描きながら敷かれている。
曲線線路にあるずれ止め(?)。
ローカル線らしさを強調するアイテムである。
木造待合室は外壁が化粧されている。
窓周りは経年で錆が目立っている。
こちらは待合室の中。
清掃が行き届き、とても快適な空間だ。
旅人の足跡を記す駅ノートもある。
待合室の片隅には「深川運転所 」と名の入った一斗缶があった。
今や運転所は統合され、深川には留置機能しかないはずなので、
貴重なものだろうと思う。
スノーダンプや清掃道具が小綺麗にまとめられている
駅と日本海は100m程度しか離れていない。
駅の訪問時には日本海を見てボーッとするのも良いだろう。
こちらは海沿いの国道から駅へ入る道路をみた光景。
国道と近いこともあって、囲には民家がある。
この日の日本海は驚くほどの静けさをたたえていた。
増毛からやってきた上り列車が到着した。
この列車で朱文別駅を後にする。
朱文別駅は留萌~増毛の廃止とともにその歴史に幕を閉じる。
もう来られないのではないかという寂しい気持ちと、
駅を訪問できた満足感とが交錯した
複雑な思いを持ちながらの出発であった。