2021年8月21日土曜日

新改駅

[路線] JR四国 土讃線

[位置] 高知県香美市土佐山田町東川

[隣駅]   繁藤(6.3km)←新改→(7.4km)土佐山田

kmは営業キロ

新改(しんがい)駅はJR四国の土讃線にあるスイッチバック駅である。土讃線に2つあるスイッチバック駅でも、坪尻駅と新改駅は全く雰囲気が異なっている。坪尻は谷底に位置するこれぞ秘境という感が強いのだが、新改は山腹に位置するので、やや開けた静かな秘境駅といった感である。それぞれの強い個性があるので、両駅とも訪問すると面白い。



新改駅は起点となる香川県の多度津駅から営業キロで103.9kmに位置している。徳島県と高知県の分水嶺の近く、山の中にあるのが新改駅である。


ふくや旅館で宿泊した翌朝、阿波池田駅から始発の土佐山田行きに乗車する。車内はガラガラで、自分のほかは地元の人が1名のみであった。


途中の大杉駅で暫しの停車。早朝の大杉駅はひっそりとしていたが、1名の乗車があった。


繁藤駅を出て分水嶺を越えると、新改駅である。まずは高知方の引上げ線に入る。


新改駅ホーム線への進路が開かれると、信号がオレンジとなり、列車は進行方向を逆にして走り始める。



シーサスクロスを渡って、新改駅のホームへと近づいていく。


ホームが見えてきた。山間にあるポツンとしたホームが良い雰囲気を醸し出している。下車が楽しみである。


新改駅へ定刻通りに到着した。下車したのは私のみで、入れ替わるように旅行者風の方1名が乗車した。

列車は時刻通りに新改駅を発車していった。新改の次は終着の土佐山田駅であるが、この日は始発から終点までガラガラのままであった。



1面1線のシンプルなホームである。1000系に対応してか、ホームの一部はかさ上げされていた。

ホームから見える駅前の景色。倉庫のようなもの以外は何もない。


こちらはホーム奥側から見た駅舎とホームの様子。周囲に人工物はほとんど無く、大変静粛な環境である。


ホームの先に続く線路は行き止まりとなっている。「4」という数字は4両編成の停止位置と思われるが、線路は草に囲われ錆びついていた。定期列車ではMAX2両の普通列車が来るだけなのだろう。ダイヤが乱れたときには特急列車もこの駅で列車交換をするのだろうが、滅多にないのかもしれない。鉄旅の先輩であるJ氏曰く、過去に乗車した上りムーンライト高知は列車交換のためにこの駅で運転停車をしたとのこと。その際は先頭のDE10が「4」の位置まで来ていたのかもしれない。

こちらは駅舎の中。駅舎は至ってシンプル。出入り口にドアはなく、端にプラベンチが4つ並べられている。

新改駅はスイッチバック駅として、また秘境駅としても有名である。駅巡り愛好家の訪問が多いのか、駅ノートの書き込みは多かった。

こちらが新改駅と駅前の様子。「駅しかない」という表現になるが、このような駅で下車できることが大きな喜びである。

坂道の終点に新改駅が位置する。駅のまわりに民家はなく、シャッター付きの駐車場のようなものがあるだけである。

駅からの道路を少し下ってみる。

下りていくと資材置き場のような施設があったが、民家らしいものは一見あたらない。中々の秘境駅である。

ホームからは遠くの山を遠望できる。朝日に照らされて大変清々しい気分になる。

高知行き普通列車2両編成がやってきた。引上げ線からゆっくりとホームへと向かってくる。

到着した高知行き下り普通列車。車内はガラガラであった。この列車に乗車し、次の目的地高知へと向かう。

下り出発信号が青となり、列車は新改駅を出発した。大変充実した駅訪問であった。

本線へと入り、下りに入る。みるみる内に引上げ線との差がついていく。この区間の勾配がいかに厳しいかが如実にわかる。

こちらはJ氏より頂戴した、上り列車で新改駅を出発するときの後方展望動画。引上げ線の有効長はかなり長いことがわかる。



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