函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅は、運用上の境界点となっているようで、ここへ来る全ての普通列車がこの駅を終着駅とし、また始発駅ともなっている。そのような運用とあってか、長万部駅での普通列車の乗り継ぎは待ち時間が多くなるパターンがほとんどである。北海道を旅行する青春18きっぷ、北海道&東日本パス利用者にとっては、この駅は関所的な存在になっている。
小幌駅から乗ってきた普通列車が長万部駅へと到着した。先頭車両から降り立ったのは静狩駅から乗ってきた年配の男性と私の2名であった。
長万部駅は函館から110キロ強北上した位置にある。山線と海線の分岐点であり、今も多くの列車が発着する。
こちらは函館本線下り長万部行きが到着したところ。キハ40のサボが交換されている。終着駅らしい光景である。北海道にキハ40とキハ54が活躍する間はサボの交換風景は今後も見られるだろう。
駅からほど近いところに長万部温泉の温泉街がある。その中の丸金旅館には2度宿泊したが、料理も温泉も素晴らしい温泉旅館であった。日帰り入浴での利用も出来るようなので、列車の待ち時間に利用しても良いだろう。
さすが北海道を代表する幹線だけに構内は広い。
この駅には多数の特急列車が停車するため、比較的訪問がしやすい。こちらはキハ261系上り特急「スーパー北斗」。
こちらはキハ281系の特急「スーパー北斗」。まだまだ新しい車両だと思っていたが、2019年で営業開始後25年にもなる。
こちらは今はなき、183系特急「北斗」。キハ82の流れを組む三枚窓デザインは私の好みである。
朝の長万部駅へと入線するカシオペア号。(J氏撮影)
長万部駅で一息ついたカシオペア号は終着の札幌を目指し、ラスト200kmの道のりへ走り出す。(J氏撮影)
長万部から函館方面の普通列車には函館運輸所のキハ40が運用されている。函館のキハ40には車内の化粧板がピンク色の一次型(826~841)があるため、運が良ければこの型の車両に巡り会える。
このとき見た一次型キハ40は、
大沼公園経由の函館行きであった。
大沼公園経由の函館行きであった。
こちらは長万部駅の駅前ロータリーの様子。顔出しパネルは長万部のイメージキャラクター「まんべくん」である。まんべくんは、特産である「カニ、ホタテガイ、アヤメ」をアピールしているのだそうだ。
こちらは駅前にあるそばの「合田」。長万部の有名駅弁「もりそば」はこちらのお店が作っている。恥ずかしながら「もりそば」を食べたことが無いので、次回長万部を通るときには是非とも賞味してみたいと思う。
鉄旅の先輩であるJ氏はそばの「合田」を利用したことがあり、その写真を提供して頂いた。海苔、ねぎ、汁のほのかな香りを感じさせるような写真である。(J氏撮影)
おそば屋さんは有名なだけあって、このときテレビ撮影か何かを受けていたようだ。「まんべくん」も案内人の一人として同行したのだろう。さすがはマスコットとしてサービス精神旺盛で、しっかりと手をあげて応えてくれている。(J氏撮影)
函館~長万部には函館本線と並行して、路線バスが走っている。本数は少ないが、森~長万部の普通列車の本数が限られることもあり、これら駅の訪問の際、片道に路線バスを使うのも手段である。この写真は北豊津駅訪問の後に乗ってきたバスである。
こちらは早朝の駅舎内の様子。キオスクはこの時間で閉まっていたが、陳列を待つかのように、新聞がドンと置かれていた。
キオスクでは有名駅弁の「かにめし」を扱っていた。ここで注文するとすぐに製造元の「かなや」の方が持ってきてくれた。何とも有り難いことであった。しかし、残念ながら長万部駅のキオスクは2017年8月23日を以て閉店してしまったとのこと。
出来たての駅弁は手に取ると暖かかった。
中を開けてみると、ご飯の上にはたっぷりとカニがちりばめられていた。さすがは有名駅弁で、味もピカイチ。
長万部駅では車内販売のある特急「北斗」号、「スーパー北斗」号へかにめしの積込みが行われていた。2019年2月28日のスーパー北斗号車内販売終了とともに、この風景も過去帳入りとなった。(J氏撮影)
長万部駅の朝は函館、東室蘭、小樽の3方面へ向けて次々と普通列車が発車していくため、多くの車両達が準備をしてる。
こちらは苫小牧行きのロングラン普通列車。室蘭本線の一番列車である。
駅の近くには構内をまたぐ跨線橋がある。長万部温泉へ行くときにはこの跨線橋を利用すると近道となる。
跨線橋の上からは長万部駅構内が一望できる。特急北斗号が札幌へ向けて発車していく。
こちらは検車の建屋へと入っていく、日高本線カラーのキハ40。昔はここにC62を始めとする多くの蒸気機関車が並んでいたのであろう。