函館本線山線に乗車し、然別駅から倶知安方面へ向かうと上り坂が稲穂峠まで長く続く。その上り坂を9割方上ったところにあるのが、銀山駅である。
最初にこの駅を通ったのは、家族旅行のときで、当時私はまだ小学生であった。小樽駅から乗車した普通列車はディーゼルカーの5両編成だったと記憶している。乗車したのは後方のキハ27であった。然別駅を出ると上り坂にさしかかり、列車はあえぎあえぎ上っていく。そしてホッと一息をつくように停車したのが銀山駅であった。そのときの銀山駅からの眺めは非常に良く、とても鮮明な記憶として残っている。
いつかは降りたいと思っていた銀山駅。そしてついにそれが実現し、倶知安方からの列車での訪問をすることが出来た。
稲穂トンネルを抜けた列車は下り坂にかかり、まもなく銀山駅へと到着する。
銀山駅は函館本線の小樽~長万部(通称山線区間)にある無人駅。お隣の然別駅から銀山駅まで一駅で約120mの標高を上がる。
最初にこの駅を通ったのは、家族旅行のときで、当時私はまだ小学生であった。小樽駅から乗車した普通列車はディーゼルカーの5両編成だったと記憶している。乗車したのは後方のキハ27であった。然別駅を出ると上り坂にさしかかり、列車はあえぎあえぎ上っていく。そしてホッと一息をつくように停車したのが銀山駅であった。そのときの銀山駅からの眺めは非常に良く、とても鮮明な記憶として残っている。
Y字ポイントが見え、銀山駅構内へと入っていく。
この列車の到着を待つ乗客が一人ホームで待っていた。
私が下車し、それと入れ替わるようにして、待っていた乗客が乗車した。見晴らしの良い景色、爽やかな空気、静かな環境と、まさに期待していたものがそこにはあった。
キハ110の相方はキハ40 822であった。キハ40好きとしてはやはりこちらへの乗車を選んでしまうもので、到着直前まで2両目で鉄旅を楽しんでいた。
下り線ホームと駅舎は構内踏切で結ばれている。
駅舎に向かい構内踏切を渡ろうとしたとき、あるモノに気づいた。
踏み板の端にクワガタがいたのだ。真っ昼間にクワガタに出会えるとは幸運なものである。ミヤマクワガタだろうか。
列車に踏まれては危険と思い、お節介ながらクワガタ君を棒に捕まらせて線路内から移動させた。駅巡りでクワガタに出会ったのはこれが始めて。銀山駅の周囲には豊かな森が広がっているようだ。
銀山駅から倶知安方を見る。線路はここからまた稲穂峠へと向かって急勾配が続く。過去には写真左側に貨物ホームがあったようだ。
上り線ホームの小樽方はホームが板張りとなっている。これはポイントが高い。下りホームはアスファルト、上りホームは砂利ホームと一部板張りホームと、3種のプラットホームを持つ。実に珍しい駅である。
上りホームの小樽方の端まで来ると「ホ」と「ゼ」という記号の標識が立っていた。この記号が何を意味するのかはわからない。さび具合から見て、相当昔から立っているようだ。
駅舎内には昔からあると思われる木製ベンチがある。そして壁には駅ノートの書き込みがタイプされてメッセージボードのように貼られていた。
思い思いのメッセージには、この駅を良く思う内容が多数見られた。
駅は高台にあり、銀山の集落は下の方にある。ここからの景色には癒やされる。
草木が伸びているが、銀山の市街やその周囲を遠望できる。
やがて、倶知安行き下り列車がやってきた。
この列車に乗って銀山駅を後にする。
銀山駅からの乗客は私の他にもう一人いた。混んでいる車内に入り、デッキから駅を見送る。良い駅だった。季節を変えて再訪問してみたい駅である。